既存の離れを解体しお家を建てられる息子様と、お母様とお父様の住まわれる母屋が同じ敷地内にある別棟二世帯住宅の外構工事。
離れの解体にあわせて外構工事のリフォームのご相談に来てくださいました。

リフォーム前は立派な石の門柱がお客様をお出迎えする趣ある素敵なオープン外構。
オープン外構がゆえに敷地内が道路面からはっきり見えてしまっていたのを気にされていたお施主様。今回のリフォームは防犯も兼ね、敷地内やお車が見えないようクローズ外構にしたいとのご要望をいただきました。

既存の植栽や石の門柱を撤去し、新設されたのはモダンな雰囲気のシャッターゲート。
通常シャッターゲートというと、ブロック塀をベースに壁が造られていくイメージですが、今回の施工ではグランドアートウォールを使用し施工しています。
グランドアートウォールは特許取得済みの「特殊発砲素材」でできた壁で、軽くて丈夫な商品。その軽くて丈夫という特性を活かし、ブロック塀では耐久性を考慮した施工制限で実現できなかった”高さ”を実現することができました。
特殊発砲パネルの内部は密度が高く弾性に優れており、高い壁を造っても強風等で倒れにくい構造になっています。万が一倒れた場合でもブロック塀よりも重量が軽いのでリスクを抑えることができます。

グランドアートウォールの壁に施工されたシャッターは文化シヤッターの御前様（ごぜんさま）という商品。
商品名がユニークなこちらのシャッターは、たとえ帰りが遅く”午前様”になったとしても、時間帯を気にすることなく開閉ができる静音設計のシャッターというのが意味で御前様という商品名がついたそうです。
商品名の由来にもなった最大のポイント「静音設計」は住宅街に佇む邸宅で、お施主様が周囲を気にせずどの時間帯でも開閉でき、快適にご利用いただけるようにと御前様をご提案させていただきました。

シャッター横に施工された門扉も、同様の木目のデザインで揃え、統一感を演出しました。
施工したＹＫＫａｐのエクスティアラ門扉４型は、１６００の高さと１８００の高さ、２つの仕様がございます。
今回はプライベート空間が守られるハイクローズ外構の計画をさせていただいたので、より高い１８００の門扉を選び、邸宅内が外部から見えないように工夫しています。
高さをだしたり、囲ったりとクローズ空間で出がちな圧迫感は、スリットの入った門扉を選んだり、門扉上部にもゆとりの空間を与えることで解消。
しっかり風や光も通してくれる門周りとなりました。

シャッターをくぐった先と門扉をくぐった先は区切りの無い同じ空間へと繋がっています。
「シャッター先には土間コンクリートの床にカーポート」「門扉先には屋根のないタイルと洗い出しコンクリートで舗装された床」と双方を仕切る壁などは施工していませんが、駐車空間とアプローチというのが一目でわかるようディテールでメリハリをつけました。

邸宅裏にもご来客が利用できるようカーポートを施工。
もともと敷地の外周を生垣で囲っていたため、裏のカーポートを施工する際にその一部を撤去。
撤去した部分には新たに壁を施工し、さらにその壁のアクセントとしてガラスを採用。日差しがあたるとキラキラ光るガラスで存在感のある塀に。
塀には邸宅へと繋がる門扉も施工されています。新設したカーポートに車を駐車したのち、ぐるっと回って正面から敷地内へと入る手間を減らし、邸宅裏からも敷地内へ入る動線が考えこまれています。

撤去した一部の生垣以外はそのまま生垣を残し、既存物もうまく活かされたおしゃれでモダンなハイクローズ外構となりました。

▶この施工の担当営業　清家　一磨