カーポートの屋根材の種類とは? どの素材を選べばよいの?

カーポートとは、屋根と柱だけの簡易的な車庫のことです。
しかし、屋根があるだけで車の乗り降りが楽になる上に、車以外にも自転車を止めたり洗濯物を干したりもできるでしょう。
家を建てる際にカーポートも一緒につけることも多いです。
そこで、今回はカーポートの屋根材についてご説明しましょう。
カーポートの値段はいろいろありますが、屋根の素材の違いでも値段は変わってくるのです。
これからカーポートを建てたいという方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 

目次 

  1. カーポートの屋根に使われる素材とは? 
  1. カーポートの屋根の役割とは? 
  1. カーポートの屋根材の選び方とは? 
  1. カーポートを建てる方法とは? 
  1. おわりに 

1.カーポートの屋根に使われる素材とは? 

まず始めに、カーポートの屋根材に使われる素材をご紹介します。
いったいどのような素材が使われているのでしょうか? 

1-1.波板 

波型のプレートのことです。
プラスチックから鉄板までいろいろな素材があり、カーポートだけでなく、ほかの簡易的な建物の屋根材や壁材としても使われることが多いでしょう。
古いカーポートは波板が使われていることが多いです。
また、最近はガラスネット入り塩ビ板やポリカーボネート製の波板も出てきています。
軽くて安価なものもあるので、穏やかで雨の少ない気候に建つカーポートに使われることが多いでしょう。 

1-2.ポリカボネート 

強度と粘り強さを持つプラスチック(樹脂)です。
劣化しにくく防火性もあるので、今の屋根素材はこれが主流になっています。
色も形も豊富なため、いろいろなデザインを選べるのも魅力のひとつでしょう。 

※ひと昔前はアクリルという素材が主流でしたが、強度の関係でほどんどポリカに移り変わりました 

1-3.スチール折板 

重い負荷にも耐えられる屋根材です。
また、断熱効果も高いので降雪量が多い地域や台風が直撃する地域に建てられるカーポートの屋根材として使われています。
さらに、「近くに木々や瓦屋根の家が多く、飛来物が心配」という場合も、この素材が使われることがあるでしょう。 

1-4.アルミ 

軽い金属板です。紫外線が強い南国のカーポートで使われることが多いでしょう。
また、さびに強いという特徴もあるので、海の近くに建つカーポートにも使われています。 

※最近では意匠性に富み、屋外仕様に適しているため、天井材として使われることも。上から見ればポリカボネート、下から見るとアルミ(木彫)という感じです。 

2.カーポートの屋根の役割とは? 

では、カーポートの屋根はどのような役割があるのでしょうか?
この項では、その一例をご紹介します。 

2-1.風雨を防ぐ 

カーポートの屋根の役割といえば、まずはこれを思い浮かべる人が多いでしょう。
屋根があるだけで、天気が悪い日に車を乗り降りするのがぐっと楽になります。
また、雨は車の塗装をいためたり汚したりするのです。
屋根があればそれも防げるでしょう。 

2-2.紫外線を防ぐ 

カーポートの屋根材のひとつである、ポリカーボネートは紫外線を100%カットする性質があります。
そのほかの屋根材も、紫外線をある程度防いでくれるでしょう。
紫外線は、ゴムやプラスチックを劣化させます。
つまり、車の部品として使われているゴムやプラスチックも紫外線に当たり続ければ劣化するのです。
屋根があれば、紫外線による劣化を防げるでしょう。 

2-3.雪や霜を防ぐ 

雪国に住んでいる方ならば、車に積もる雪の厄介さはよくご存じだと思います。
車に雪が積もると、そのままでは走れません。
また、夜間に雪が降ると朝にはそれが凍りついてしまい、落とすのも大変になります。
屋根があれば、雪が直接車に積もることはありません。
また、屋根があるだけでもカーポートの中は暖かいです。
霜がフロントガラスに降りることもないでしょう。 

2-4.飛来物を防ぐ 

台風などで強い風が吹くと、思わぬものが飛んでくることがあります。
木の枝や屋根瓦が車にぶつかれば、車体がへこんだりフロントガラスが割れたりすることもあるでしょう。
屋根があれば、上から飛来物が落下してきても車にぶつかることはありません。 

3.カーポートの屋根材の選び方とは? 

この項では、カーポートの屋根材の選び方をご紹介します。
建てる場所もひとつの目安にしましょう。 

3-1.降雪量で決める 

一般的に、カーポートの強度は耐雪の量で決められています。
積雪がほとんどない地域では、20センチ程度の耐雪量があれば十分でしょう。
逆に、豪雪地帯にカーポートを建てる場合は、耐雪量が100センチ以上のものが必要です。
ですから、屋根材も強度の高いものを使ってください。 

3-2.紫外線の量で決める 

標高が高い地域や、海辺は紫外線が強いです。
ですから、紫外線を通さない屋根材のカーポートがお勧めでしょう。
アルミやポリカーボネートの屋根材ならば、紫外線を大幅にカットできます。 

3-3.屋根材の重さで決める 

カーポートも年月とともに劣化していきます。
住宅密集地にカーポートを建てる場合は、万が一のことを考えて、できるだけ軽い素材で建てた方がよい場合もあるでしょう。逆にできるだけ頑丈なカーポートを建てたいという場合は、屋根材だけでなく柱も太くしっかりしたものを使ってください。 

3-4.屋根材でカーポートの寿命は変わるのか? 

屋根材が変わっただけで、カーポートの寿命が5年も10年も伸びることはありません。
カーポートの寿命は通常10年~20年といわれていますが、気候によって大きく左右されるでしょう。
台風が何度も直撃したり大雪に何度もみまわれたりすれば、カーポートの寿命は短くなります。
逆に、穏やかな気候がずっと続けばカーポートの寿命は長くなる可能性もあるのです。
ですから、予算や地域の気候風土に合わせてカーポートの屋根素材を選びましょう。 

4.カーポートを建てる方法とは? 

カーポートを建てるには、業者に依頼するのがもっとも確実な方法です。
カーポートだけを専門に扱っている業者もありますし、エクステリアのひとつとして扱っているところもあるでしょう。
どのような業者に依頼しても大丈夫ですが、大雪が降ったり台風が何度も直撃したりするような気候の地域は、地域密着型の業者を選んだ方がよいですね。
家の形状や立地条件によってふさわしいカーポートを勧めてくれます。
また、カーポートをDIYで自作してしまう人もいますが、初心者にはあまりお勧めできない方法です。
カーポートは屋根と柱だけの簡易的な建物ですが、建てるにはそれなりの技術がいります。
素人が見よう見まねで造ったところで、うまくできるとは限りません。
それに、台風や地震でカーポート自体が倒れてしまっては、車が壊れる可能性や隣地や通行人に迷惑をかけてしまうケースもあります。
カーポートは決して安くはありませんが、ガレージよりは安価です。
ですから、できるだけ業者に依頼しましょう。 

オールグリーンのカーポート施工事例一覧はこちら

5.おわりに 

いかがでしたか?
今回は、カーポートの屋根材についてご紹介しました。
まとめると 

  • カーポートの屋根材はプラスチックから金属まで幅広い 
  • カーポートを建てる土地の気候風土で屋根材を選ぶとよい 
  • 紫外線や雪の量で屋根材を選んでもよい 

ということです。
カーポートは一見するととても簡単な造りなので「あってもなくても同じ」に思えるかもしれません。
しかし、屋根があるとないのとでは便利さがまるっきり違います。
また、車も長持ちするでしょう。
カーポートの値段には幅がありますが、高いカーポートが長持ちするとは限りません。
気候風土に合ったものを選んだ方が長持ちします。
「どの屋根の素材を選んでよいか分からない」という場合は、遠慮なく工務店に相談しましょう。
親身になって相談に乗ってくれるはずです。
その中から予算に合ったものを選べば間違いありません。 

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