角地のメリット&デメリット~角地って良いの?土地選びで失敗しないために~

家造りは土地探しから始まります。
土地の周辺環境も土地選びのポイントとなりますが、四角い敷地が良いとか高低差のない土地が良い、陽当りが良い土地が良いなど土地の条件で探すケースも多いはず。
そんな土地の条件の中で「角地」は人気条件の一つです。
人気のある角地ですが、角地にはメリット、デメリットがあります。
「角地が良い!」と条件を絞り込む前に角地のメリット・デメリットを知ってより自分たちにあった土地選びをしてみませんか?
今回は土地選びで失敗しないために「角地」のメリットとデメリットをご紹介します。

目次1.角地ってどんな土地?
2.角地に住むメリット
3.角地に住むデメリット
4.まとめ

1.角地ってどんな土地?

どの様な土地を「角地」と呼ぶのでしょうか?どうして人気が高いのでしょうか?
ここでは角地の基礎知識について説明していきます。具体的な角地のイメージを持って土地選びをする準備をしましょう。

1-1.角地とは?

角地とは「土地の隣接する2つ以上の境界線が道路と接している土地」のことを言います。
分かりやすく四角い土地で解説すると東西2つの境界線が他の住宅との境界線で残りの南北2つの境界線が道路との境界線であった場合、道路と接している境界線は隣接していないため角地とは言いません。
四角い土地の場合、土地の南と東、北と西、いう風に道路と接している境界線同士が隣接(連結)している場合を角地と呼びます。

1-2.準角地とは?

「準角地」と呼ばれる土地があることをご存知ですか?
準角地とは「土地の隣接する2つ以上の境界線がひとつの道路と接している土地」のことを言います。
隣接する道路が複数ある土地を「角地」、隣接する道路がひとつの土地を「準角地」となります。
道路が交差した十字路、T字路の角にあるのが角地です。ひとつの道路が曲がった曲がり角の内側にあるのが準角地となります。

1-3.東南角地の人気の理由

人気の高い角地の中でも人気が集中するのが敷地の東と南面が道路に面している「東南角地」です。
東と言えば朝日が昇る方向、南と言えば日中太陽が通る方向です。太陽が通る方向に陽を遮る建物がないため陽当りが良い事が人気の理由です。
東南角地は最強角地、人気が集中するので土地の値段も普通の土地より高くなりますが購入希望者が後をたたないため資産価値が下がりにくい傾向にあります。

2.角地に住むメリット

角地には陽当りの他にどんなメリットがあるのでしょうか?
角地のメリットを知って角地の立地を生かした家造りに役立てましょう。

2-1.遮るものがなく開放的

陽当りが良いということは周囲に遮るものがなく視界がよく開放感があるということです。
通常は道路以外の面を建物などに囲われて圧迫感がありますが角地の場合、建物のない面が多く建物のない方向に窓を多く作れば開放感のある家を作ることが出来ます。

2-2.間取りの設計がしやすい

角地は道路と接している面が多いので駐車スペースや玄関の位置の選択肢が広がります。
また一般的には陽当りの悪い北や西側を避けて陽当りの良い南側にリビングを設けますが角地であれば近隣の建物で日光や風通しが遮られる心配が少なくなります。
このように角地は間取りの自由度が高く、快適な住まいを作りやすくなります。

2-3.建ぺい率緩和拘置が受けられる

角地の特権として「建ぺい率」の緩和があります。
建ぺい率とは敷地面積に対する建物面積の割合のことで、都市計画や安全性から敷地に対する建物の大きさが定められています。
角地の場合、各自治体ごとにある一定の条件を満たせば「角地緩和」といって建ぺい率がアップし、同じ敷地面積でも角地の方が大きな家を建てる事が出来ます。

3.角地に住むデメリット

誰もが納得のメリットを持つ角地ですがもちろんデメリットもあります。一生住み続ける場所ですからメリット、デメリットをしっかりと理解した上で土地選びをしましょう。

3-1.土地の価格、税金が高い

角地は購入希望者が多いため、坪単価が他の土地よりも10~20%程度割高になる傾向にあります。
角地以外の広い土地が同じ価格で購入できる可能性もあるのです。
土地が広くなればその分、住まいの選択肢も増えるので土地の利用方法などよく検討をして土地選びをしましょう。
また土地の値段だけでなく土地にかけられる税金「固定資産税」も高くなります。
そしてこの税金は接する道路が多いほど、さらにその道路が便利なほど課される税金は高くなるのです。
利便性の高い土地には利便性に応じた税金がかかる事を心得ておきましょう。

3-2.プライバシー確保の工夫が必要

開放的という角地のメリットはデメリットでもあります。
遮るものが他の土地よりも少なく道路からのアクセスも容易なため、道路からの視線や侵入を防ぐ工夫が必要です。
庭木を植えたり塀やフェンス、門扉を設置するなどプライベートを確保するために必要な外構工事の費用負担が普通の土地に比べて多くなることも覚悟しておきましょう。

3-3.道路ならではのトラブル

角地は接する道路も多く交差点にあるため、道路ならではのトラブルに巻き込まれる危険があります。
事故車両が敷地内に突っ込んできたり、往来する車で塀などを傷つけられたり壊されたりする可能性もあります。
車だけではありません。バイクや自転車、人も通ります。車にいたずらされることもあるかもしれません。
また、交通量の多い道路では駐車場からの出入りが難しい場合もあります。通勤や通学の時間帯の交通状況の確認をしておきましょう。

特に交通量の多い道路に面した角地では騒音や大型車が通る際の振動が気になるかもしれません。家を建てる際にはこれらの対策も必要になるでしょう。

4.まとめ

今回は土地探しをしている方に向けて角地のメリット・デメリットについてご紹介しました。
陽当りがよく開放的で魅力がいっぱい詰まった角地ですが、良いところだけをみて土地選びをするのは失敗の元です。
角地のメリット・デメリット両面を理解して、家族が快適に便利に過ごすために必要なものと照らし合わせて土地選びをするようにしましょう。

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